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≪取扱作品≫
・長編『宇田川社警護部特殊警護課K班 -再試行&再生&再利用-』
・短編集『それはつめたくてあたたかいもの』

2008年03月10日

殺し屋“K”〜頭の痛いひな祭り〜F



「空気兄、ほらかわいいでしょ?」
目の前に憎たらしい情報屋が立っている。
なんでだろう、身体が動かない。
俺はただ、闇中を見ている事しか出来ない。

「こっちのも似合うんじゃない? 先輩はどう思いますか?」
情報屋の隣に、殺し屋が立っている。
なんで闇中と一緒にいるんだよ風視ちゃん。
そう言いたいけれど、口は動いてくれない。

「違う、五味にはこっちだろ?」
とうとうドクターの声まで聞こえてきた。
いったい何がどうなってるんだよ。

ケタケタと笑い声。
クスクスと笑い声。
ニタニタと笑い声。

皆がみんな、俺に女物の服を持って迫ってくる。
動けない。
拘束されているワケじゃないのに、身体が一切脳からの命令を受けつけない。

久しぶりに感じる恐怖。
歪むセカイ。

逃げたい。
逃げられない。

叫びたい。
叫べない。

三人はゆっくりと迫ってくる。
ケタケタと、
クスクスと、
ニタニタと。
笑いながら、迫ってくる。

もう俺にはどうする事も出来ないと、諦め始めたその時。
俺は違和感を覚えた。

そうだ、よく考えてみれば分かる事じゃないか。
三人の中には笑えない人間が一人、存在する事が。
posted by 爽川みつく at 18:42| Comment(0) | TrackBack(0) | 詩? | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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